5/14(日)滝沢ビックルーフのクッキングスタジオにて
「マルコさんの食育講座」を開催しました。
実はイタリアというのはいくつもの州が集まった共和国。
国土は南北に長く、州によって郷土料理が違うそうです。
※ 地図:参照
イタリア地図 – 旅行のとも、ZenTech (travel-zentech.jp)
私たち日本人がイメージしてる「イタリアン」
パスタとかトマトソースとか魚介というのは南イタリアの料理だそうで
「北イタリアでは パスタよりも米が主食、パスタは週2回程度しか食べないし、ファーストフードの感覚」
と教えてくれたのは本日の講師、マルコ・ロヴェッリさん。
CUCINIAMO(クチニアーモ!) 一緒に料理しましょう
片言の日本語の威力はすさまじく、
気付けば、デモンストレーションがスタートしてました。
代表的な家庭料理「ピアディーナ」からスタート!!
強力粉(小麦粉、米粉、そば粉でもOK)とその半分の水、
オリーブオイル(結構使います)、塩ひとつまみ
それをひっつみの元をつくる要領でこねます。
ピアディ-ナは北イタリア地方のパンの原型のようなもので
その家々に伝わる「おばあちゃんの味」があるそう。
ちなみに、マルコのおばあちゃんは
「ダイミョウの料理人で、家には百科事典のようなレシピ本がアリマシタ」
ダイミョウが「大名」のことだと脳内変換されるのに数秒かかりました!
領主のことだそうで、県知事と貴族の両方の役目をあわせもったような役職だそうです。
まさかイタリア人から「大名」と聞くとは。。。
さて、ピアディ-ナ
生地を寝かせるのは、15分から30分でOKとのことで
あとは、すりこぎで焼きやすいようにのばします、、、
こちらのプロフェッショナル男子2名もこねる!!
さすが手つきがよい。
「コノグライネ」と各テーブルをまわるマルコ氏
こちらは親子参加のお2人。
お父さんと息子で料理教室に参加ってなんかいいよなああ。
各テーブルをラウンドしながら
ピアディ-ナの中にいれる具材(今日はホウレンソウのソテー、もちろんオリーブオイルたっぷり)
も作っているマルコさん。
フライパンで両面を焼き、中に具材をいれて包み、切れば完成~!
具材は何でもいいそうで、
肉、魚、野菜、ハム、チーズ、フルーツ、さらにはチョコレートでもOK
「オーブン使わないからカンタンネ」とマルコ氏
続きまして本場のミラノリゾットをマルコさんが作ります。
用意するものは
お米(なんでもよい)、玉ねぎ、塩、白ワイン、チキンコンソメ、
オリーブオイル、
そして、ミラノリゾットに欠かせないのが
「サフラン」「パルミジャーノチーズ」
玉ねぎを切り、オリーブオイルで炒めながら、マルコさんの食育講座が
すでに始まっております。
「イタリア人は素材をとても大事にします。
なので、玉ねぎいれたら、ニンニクはいれない。
ホタテに牛乳?なんで、そんなことするの?」
あとから聞いたら
北イタリアでは小麦がとれず、野菜、コメ、酪農が主な産業だった時代が長く、
「食べ物を大事にする」という習慣があったということ、
そしてもうひとつは野菜の味が濃いので
「素材の味を大事に、味付けはシンプルに」
ちなみに
「オリーブオイル、塩、レモンジュース」が北イタリアの3大調味料だそうで、
甘いものが食べたいときは
「オリーブオイルに砂糖をつけたものを、バケットにつける」
しょっぱいものが食べたいときは
「オリーブオイルに塩をつけたものを、バケットにつける」
そして、
「イタリア人はにんにく好き」も誤解だそうで
「にんにく=臭いので、最初の香り付けにしか使わない」のだそうです。
玉ねぎを炒めたら、続いて、生の米をひたすら炒ります。
そして、数回に分けて、チキンコンソメをいれた出汁をいれていく。
途中で、白ワインやサフランを投入。
サフランをいれると色が変わります~。
本場のリゾットはちょっと米を硬めに仕上げるそうで
「日本のリゾットはおかゆに近い」
数回に分けて、出汁を投入するのは「おかゆや雑炊にしないため」なんだと思います。
そして、仕上げにパルミジャーノチーズをすりおろす。
この役目は一家でいちばん年下の子の役目なんだとか
家族が多いと
「1時間もやることにナルヨ」とマルコさん
プロフェッショナル男子がボソッといってましたが
「話しながら、手を動かしながら、火加減も見るって結構、難しいんだよね」と。
なるほど。
完成~!
はい。お待ちかねの試食タイム!!
みなさんが、お料理を作っている間、
ひたすら、サラダとオリーブオイル試食用の準備をしていた布施ご夫妻。
食卓には
ピアディ-ナ、ミラノリゾット、サラダ、あんこ、砂糖、塩(シチリアの塩)、バケット、オリーブオイル2種、
そしてハーブティーが並びました。
なぜ、あんこ?というと
あんこにオリーブオイルがあう!!これを試してほしいとのことで。
みなさん、「あんバターみたいで美味い!!」と。
今日、食べ比べしていただくオリーブオイルはこちらの2種類。
エキストラヴァージンオイルです。
青がクラシコ、緑がビオでどちらもアンチエイジング効果がありますが、
より強いのはクラシコ。
試食しながら、オリーブオイルソムリエの布施かおりさんからミニセミナーを受けます。
クラシコもビオもオリーブが緑のうちにとって、ろ過したものだそうです。
オリーブオイルはこれまた奥が深いので
単独のオリーブオイルセミナーとして開催したいなあと思いました。
布施さんはコーヒーにも漬物にもオリーブオイルをいれるそうですよ
あっという間の3時間、盛りだくさんの内容で
片付け含めて、時間内に撤収できるか心配でしたが、なんと
参加者の方々の手際の良さで、10分前に終了!!
これにはマルコさんも「奇跡」と!!
お料理を作ることも楽しいですけど、イタリア人の「へ~」はまだまだあるそう。
マルコさんは「料理はおばあちゃんから習った」と言ってましたが
こうして、おばあちゃんの知恵を9399キロ離れた岩手で聞くというのは
感慨深いものがありますよね。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!