2012年2/22に開催した第1弾の「宝来館の女将が語る3.11」から1年半たって「復興応援バスツアー」第2弾を開催しました。
おかげさまで44名の方に参加していただき、ほぼ満員です。
震災から2年以上たち、私は募集のパンフレットに次の言葉を載せました。
「いつまでも悲しいだけの被災地じゃない」
復興へのたしかな歩みを実感するそんなツアーになるであろうと
思ったのです。
たしかに震災後に初めて乗車した三鉄は
復興の歩みを実感させるものでした。
が、2年たっても変わらない問題も多々ありました。
まずバスは一路、陸前高田の復元した「奇跡の1本松」へ
その「1本松」から見える光景がこちらです。
たくさんのクレーン車や盛り土
盛り土は古墳でも作るかのようにあちこちに見えます。
しかし、この果てしなく広がる大地を何十メートルかかさ上げして
そこに街ができるのかと思うと
「いったいいつ家が建てれるのだろうか?」と
内陸に住む私でさえ、気が遠くなります。
そんな複雑な思いのまま、バスは大船渡の津波伝承館へ。
今回のツアーの語り部は、津波伝承館の館長でもある
さいとう製菓の齊藤専務です。
ここ津波伝承館は
2011年3.11 あの日、何が起きたのかを検証し、未来へ提唱を鳴らす施設です。
膨大な映像と写真のなかからあの日をまず振り返ります。
高台から社屋を撮った映像が次々流れます。
しかし、映像より何よりも齊藤専務がなにげなくお話ししたこの言葉が忘れられません。
「従業員の心の傷、トラウマだけはなんともならない」
実は昨年、第1弾で企画したときも宝来館のおかみが、
「みんな普通に働いてるように見えるでしょ。
でも震災前に1人でやってた仕事を今は2人でやってもらってるの。
あまりにもいろいろなことが在りすぎて、そうそう簡単に社会復帰できない」
とおっしゃっていました。
普通に見えるけれど、普通じゃない。
前回のツアーから1年半たっても
「トラウマ」や「将来への不安」 という問題を抱えていました。
齊藤専務には後程、被災した社屋を案内していただくことにして、昼食後
三鉄の「盛駅」へ。
吉浜駅まで復興した三鉄へ乗ります。
たまたま乗り合わせた現地の方が
当時のことを説明をしてくださいました。
こちらは本当のガイド(ユイちゃん?)
車中から見える穏やかな景色と
時折見える津波の跡を見ながら・・・・。
そして吉浜駅へ
線路のその先は、2014年の4月に開通です。
そしてバスは再び、さいとう製菓元の本社社屋へ
ここで再び、齊藤専務と待ち合わせ、説明をしていただきます。
津波は2階の天井まで到達しました。(青い標が到達点です)
破壊された1階
工程の都合上、齊藤専務には二度もおつきあいいただきました。
震災を経験した方の、生の声をきくこと
変わらぬ景色に「なぜ?」と思うこと、
それを体感して少しでも共有することが大事だと思って
この「復興応援バスツアー」を企画しています。
「復興にひと区切りついたね」と見届けるまで
このバスツアーを継続していきたいと思っていますので、
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
参加していただいた方々、ありがとうございました。