2011年10/23から始めた「大人のおけいこクラブ」も30回目。
この節目に何をテーマにしようかな?と考えてみて
そりゃー、やっぱり開催回数の多い「日本酒入門でしょ?」と即決。
そもそも、なぜ「日本酒入門」を始めたのか?というと
ここ岩手が「南部杜氏の里」だからです。
南部杜氏が全国の酒蔵に散っていき、ひと冬、酒造りをして
春になると帰ってきた。
なのに、その地で、「日本酒が飲まれていない」と聞いて、
しかも「飲まない理由」があるのではなく、
「ビールも焼酎もハイボールもワインもあるのに、なぜわざわざ日本酒を呑まなきゃいけないんですか?」というレベルだという。
要するに「飲む理由がない」と。
それじゃ、微力ながら「飲む理由を作りましょ」というわけで
岩手県内の酒蔵さんに来ていたき、ちょっとだけうんちくを勉強する会が
「日本酒入門」です。
南部美人、月の輪、廣喜、浜千鳥、わしの尾、・・・ときまして
今回は、玄人の酒として有名な「酉与右衛門(以下よえもんと表記)」にしました。
よえもんを造る川村酒造店さんは岩手県花巻市石鳥谷町にある蔵元です。
その昔、南部杜氏の故郷といわれ、一大勢力を誇ったのが石鳥谷なのだそうです。
が、現在、川村酒造店さん1軒になってしまいました。
その四代目蔵元、川村直孝氏に来ていただきました。
今回、ご用意していただいたお酒はこの5本
右から
①吟ぎんが50%直汲み生原酒
②山廃 美山錦55%直汲み生原酒
③山廃 美山錦55%火入
④亀の尾60%火入
⑤吟ぎんが50%火入
まずは、吟ぎんが50%直汲み生原酒で乾杯。
「よえもんといえば、濃醇辛口のお酒」と聞いてはいましたが
初心者の私からすると
「酸味がきいていて、白ワインみたいなお味」です。
川村専務のお話を聞いていると
「我流」を感じます。
「造る俺が旨いと思う酒を造る」
「企業ではできない、家業だから出来る」
「品評会を意識した酒を造ることはしない」
だからこそ、自分の酒を理解してくれる酒屋さんに置いてほしい
と、よえもんを販売する酒屋さんは全国でも限られているそうで
岩手県内でも2カ所のみ。
会場の「日本酒バルGIN蔵」さんの料理へのリクエストは
「辛いもの」以外とのこと。
「辛い物は酒の味がわからなくなる」のだそうです。
途中、川村専務自ら燗をつけてくれました。
5種類どれもおいしかったけれど
私は、「亀の尾60%」が気にいりました。
川村専務にいわせると
「米の青さを感じる酒」だそうです。
このひとこと、ひとことがかっこいいんですよねえ。
参加者の方々です。
盛岡の女のんべい1位、2位のお2人?
川村専務と「心の粋」について話して、盛り上がってましたねえ。
こちらは、長年のお友達と参加のお2人
「初対面?」とは思えない意気投合のお2人
そして、はじめてのおけいこクラブ参加が日本酒入門、
しかも本人は「初の日本酒」という通称「姫」
しかし、川村酒造店さん
直売りはしていないそうで
パンフレットもないんです。
開催のこの時点ではあった川村酒造店のHPも
現在はなくなっていました。
日本酒入門をこれまで6回開催してきましたが
こうして販促物が一枚もない酒蔵さんは初めてです。
「我流」を貫き、ある意味、「わがるやつだけわがればいい」
「小さい蔵だから出来ること」と打ち合わせの時に
何度かこの言葉を口にしていましたが、
それでも全国のわがるやつに売れていくお酒って凄いですよね。
<会場提供>
日本酒バルGIN蔵
https://www.hotpepper.jp/strJ001109786/
住所:盛岡市中央通1-7-13ポアビル1階
電話:019-601-7383
営業時間:17:00~25:00
のびあ会員証提示特典:会計から5%オフ